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女性差別

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事例としては、労働問題、参政権、宗教に根ざす問題などがある。

労働問題については、パート労働者の拡大が主として女性によって担われていたことに起因する(詳細は非正規雇用を参照)。21世紀を迎えてもグラスシーリングなどの状況があるが、待遇の改善は進んでいる。

参政権については、女性参政権を参照されたい。

宗教については、各国の事例を参照されたい。

日本の事例

女性労働問題
労働における女性差別的な制度は改善されているものの、意識としては、まだ男性が優遇されていると感じる人が多い。実際、男性の55.5%、女性の62.8%が、職場において男性が優遇されていると感じている。

事例
男女の賃金差を生む一部の要因として、女性差別があると言われている[2]。
2007年の男性一般労働者の給与水準を100とした場合、女性一般労働者の給与水準は66.9となっている[3]。この賃金差を生み出す要因(括弧内はその要因によって生み出される賃金差)として、2003年の時点では、職階(10.9)、勤続年数(5.6)、産業(2.5)、年齢(2.0)、学歴(1.9)、労働時間(0.8)、企業規模(0.6)が挙げられている[4]。2005年の段階で、雇用形態の違いによっても10ポイント以上の賃金差が生み出されている[5]。これらの全ての要因を標準化した場合、女性の給与水準は90程度になると推定される。残りの賃金差は、職種の違いとコース別雇用(総合職か一般職か)が大きな要因とされている[5]。
これらの要因の中で職階差については、女性の離職率が高いなどを理由にしたジェンダーバイアスによる昇進機会の不平等の存在が指摘されている[5]。職階によって生み出される賃金差が10.9ポイントであることから、昇進機会の不平等によって生み出される賃金差は数ポイント程度と推定される。
賃金差を生むその他の要因には、業務の難易度や手当の違いが挙げられている[6]。家族手当や住宅手当などの生活手当は一般的に世帯主に支給され、世帯主従業員のほとんどは男性である[7]。
女性であることを理由とした、管理職への非登用が存在する[8]。このような女性であるために管理職等上級職へ昇進できないことを、グラスシーリングと呼ぶ。
一見すると性差別ではないものの、体力や、身長・体重など[9]を条件とすることによって、結果的に片方の性を差別することになる間接差別の存在も指摘されており、2007年4月施行の改正男女雇用機会均等法によって、間接差別は禁止されることになった[10]。
日本の裁判官(特にキャリアの長い年配の裁判官)は圧倒的に男性が多いことから、裁判で扱われる女性の労働事件(人事処遇や解雇)において、女性労働者の立場を汲んだ判断がされているかどうか不安があるとの意見がある[11]。
出産を契機とした退職
上述の裁判所による判例、また1986年に施行された男女雇用機会均等法により、結婚・妊娠・出産退職制は禁止されている。しかし、慣行としては結婚・出産によって退職しなければならないという差別が一部で残っており、全産業の約2割でこういった慣行があると指摘する調査がある[12]。退職トラブルへ行政機関が関わる件数も増加している[9]。退職ですらこういった状況で、退職まではいかない意に添わない処遇はもっと多いだろうと推測する意見がある[9]。

その他
霊峰や土俵への女性の立ち入りを制限している事例を女性差別だとして立ち入りを求める活動がある。しかし、これらの主張は同じ女性からの批判も多く世論には支持を得られていない(詳細については女人禁制、太田房江を参照)。

歴史
日本の女性労働者の待遇改善問題は、裁判所による政策形成の歴史とも重なる。すなわち、行政府が男女の雇用機会均等に向けて動かない中で、裁判所が判例を通じて性差別を是正していった事例として挙げられる 。

司法による格差是正の動きは、1950年代後半から1960年代に始まった。当時、労働に関する法令としては労働基準法があったが、労働基準法は賃金について女性を理由とした差別を禁止していたのみであり、採用や解雇(例えば、当時は女性の早期退職は社会では当然の慣行となっていた)といった、その他の労働面における差別を訴える法律が存在しなかった(そして、賃金についても、企業は女性を男性と異なる職に就けることによって、差別化を行っていた)[2]。

こうした状況の中、まず日本国憲法第14条(法の下の平等)を理由とした格差是正が試みられた。しかし、私人間効力としないことを理由にこの動きは失敗した[2]。ところが、裁判所は1966年の住友セメント事件で民法第90条(公序良俗違反)(私人間効力の間接効力を参照)を利用することによってこの状況を打破した[2]。この動きは全国に広がり、各地の裁判所で民法第90条を使用して女性の早期退職、結婚退職、出産退職が是正されていった[2]。

なお、国会で男女雇用機会均等法を制定したのは、1985年のことであった[2]。

過去の事例
以下では、日本における事例を挙げる。なお、戦前においては、参政権や教育を受ける権利も議論となっていた。女性参政権、男女共学、性差別なども参照。

最高裁が男女別定年制を無効とした判例
・伊豆シャボテン公園事件昭和50年8月29日 ・日産自動車事件昭和56年3月24日 ・放射線影響研究所事件平成2年5月28日
1981年(昭和56年)3月24日、那覇地裁においてトートーメー継承問題(女性に財産相続権が認められない慣習)を違憲とする判決が下る。トートーメーは沖縄式の位牌。現在でも沖縄では先祖崇拝心の厚さから、長男優位の相続慣習が根強い。
1985年(昭和60年)6月第102回国会外務委員会において、外務政務次官森山眞弓が小金井カントリー倶楽部でのコンペ参加を女性であるという理由で断られた件について、大変に遺憾である旨の答弁を行った。
また、当時の外務大臣安倍晋太郎はこの事実を直前に知り、強い遺憾の意を示すために同コンペの参加を見送ったと述べている[13]。
ちなみに、第102回国会において女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約締結を承認している。
1995年(平成7年)8月、住友金属工業の女性社員4人が昇給・昇進で差別されたとして訴訟を起こす。
やがて訴訟は他の住友グループ各社にも広がる。内訳は住友電気工業(2人)住友化学(3人)住友生命(12人)。
10年以上続いた一連の裁判は、2006年4月の住友金属工業と原告との和解をもって終止符が打たれた。
2003年(平成15年)7月、中高一貫の男子校海陽学園設立構想に対し、名古屋の女性グループ「ワーキングウーマン」など15団体が連名でトヨタ自動車・中部電力・JR東海の三社宛に女性を排除せぬよう抗議。その後弁護士会や男女共同参画局に審議を要請するが、愛知県は設立を許可、2006年開校。
開校当初の同校への批判は女性差別の観点からではなく、同校のエリート養成方針に対して教育格差の観点からなされることが多かった。
総合職、一般職という区分があった頃(例えば1992年)は、「女子学生は採用しない」「(男子学生には送られる資料が)女子学生には送られない」といった事例があった。こういった事例の背景として、当時の企業側が女性を本格的な労働力としては考えていなかったことが指摘されている[14]。男性は総合職、女性は一般職と分けることによって、昇進・給与等に格差があったが、その後、総合職・一般職といった区分が曖昧になったり、区分自体を廃止する企業が増えた。ただし、総合職・一般職の区分が曖昧になる一方で、女子学生の総合職・一般職に対する理解の不足も指摘されている。総合職・一般職の垣根が低くなっているにもかかわらず、一般職という言葉だけで顔をしかめたり、総合職の地方への転勤や接待への認識が足りず、総合職における女性の定着率の低さが指摘されている[15]。

イスラム諸国に於ける女性差別に対する議論
イスラム教を信仰する諸国に於ける女性差別は、しばしば反イスラーム主義的立場からイスラム教の教義自体の後進性と見做され[要出典]、逆に保守派ムスリムの護教的立場から差別が正当化されることもあり[16]、論争となっている。

なお、イスラム教のコーランは、宗教的な教義だけでなく日常の生活における決め事も定めているため、現在でもイスラム教を信仰する者は日常生活でもイスラム教の教えに従っていることが多い。ただし、生活に対する決め事をどれだけ守るかには地域によって極めて大きな差がある。

以下にいくつかの事例を挙げる。

教育を受ける権利
女性の方が男性よりも識字率が低くなっている地域がある(例えば、イエメンでは、男性69.5%に対し、女性は28.5%となっている)[17]
イランでの女性のスポーツ観戦の禁止
イラン革命後、イランでは女性のスポーツ観戦が禁止されている[18]。

欧州
欧州の大半の人々が信奉するキリスト教でも、神がアダムを最初に創り、アダムに仕える者を選ぶ段階になり既存の動物からその役割を満足に果たせるものがいなかったためアダムの肋骨からイブが創られたと言う神話や新約聖書のパウロの文言[19]などを背景に男女差別を正当化する言説が伝統的に強かった[20]が、20世紀に入って婦人運動が活発化し、第二次大戦後には多くの諸国で婦人参政権が認められた。現在公的な場面では女性差別は堅く禁じられており、女性の社会進出も進んでいる。

また、イスラム教信者の移民が増えた結果、「処女でないことを理由とした結婚の無効」など「(従来の欧州の価値観からみて)これは女性差別だ」と指摘するような状況が起きている[21]。

女性労働問題については、パート労働者の待遇改善の歴史とも重なる。非正規雇用を参照されたい。

インド
インドの多数派宗教であるヒンドゥー教でも女性差別思想が伝統的に正当化される傾向が強く、サティーや強制婚などの女性差別的慣習が根強く残存している。女性は思春期のころからかなり年上の男性と夫婦生活と生殖を始めさせられ、夫婦の年齢差が男性の優位性をより強化している[23]。しかし、都市部では女性の社会進出と人権意識の高まりが見られる[要出典]。

中華人民共和国
社会主義国家となり、中華人民共和国は男女平等を標榜している。しかし、改革開放後に社会が競争社会となると、女性は出産や育児で職場を離れるとして、差別されるようになった。そのため、求人の際に女性は「未婚のみ」と条件が付けられることが普通に行われている[24]。結婚についても、男性は出世のためには有利になるが、女性は不利になる状況にある。そのため、結婚していることを隠す女性が多くなり、そういった女性をさして「隠婚族」という言葉が生まれた[24]。

韓国
韓国では、1995年に女性発展基本法が制定され、女性の社会進出も進んでいる。しかし、農村などでは未だに儒教文化を理由とした慣習から家父長的思想並びに根強い男女差別思想を持っている人間も少なからず存在している[要出所明記]。例えば、祖先祭祀の方法などが女性差別的であるという意見もある。

また、未亡人や離婚した女性への差別は、先進国やアラブ諸国と比べても、韓国はひどいという調査がある。

著名人の女性差別発言・行動
石原慎太郎(現東京都知事)「文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ」(2001年11月)
→都知事側があくまでも発言の非を認めない態度に終始したため、原告113名が慰謝料を求めて損害賠償請求訴訟を提起したが、裁判所は発言の違法性と不適切性は認めたものの、都知事の発言は女性全体への侮辱にすぎず、原告ら個々人の名誉を傷つけたものではないとして請求を棄却している。石原慎太郎東京都知事「ババァ発言」事件も参照。
ローレンス・サマーズ(元ハーバード大学学長)「理数系の分野で活躍する女性が少ないのは、男女に生まれつきの違いがあるからだろう」(2005年1月)
→ハーバード大学内外での批判を呼び、2ヵ月後、ハーバード大学で前代未聞の学長不信任案が教授会で可決された。
柳澤伯夫(元厚生労働大臣)「女性の数は決まっている。(機械と言っちゃ申し訳ないけど)産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭でがんばってもらうしかない」(2007年1月)
→女性を「機械」「装置」に喩えたことや、発言の内容を「少子化の責任をすべて女性に押し付けるもの」と解釈し、これを女性差別だと主張する野党の民主党・社民党・共産党などの他、与党である自民党・公明党からも不用意な発言だとして批判が相次いだ。[要出典]

宗教と女性差別

キリスト教
世界人口の4割を占めるキリスト教では、神が男性であるというイメージが保持されており、カトリックでは聖職者の特定の地位になることが男性にしか許されていない。(司祭の項を参照)プロテスタントでは女性の牧師が認められている教会もあるが、今なおそれを認めるか否かの議論がある。例として米国聖公会は首座主教にレズビアン女性を置いている。一方、南部バプテスト連盟は婦人の牧師を認めていない。女性の教役者を認められないとする立場は、使徒パウロの第一コリント14:34、第一テモテ2:12-15等を根拠聖句としている。

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2009年01月24日 08:24に投稿されたエントリーのページです。

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